ARTIST STATEMENT
鉱物として自然界に存在するものを採掘し、不純物を取り除いて精煉し成形されたものが、私たちの身の回りに存在する金属という素材です。そうして作られた金属の表面は、金属にとってとても不安定な状態であり、常に錆 (=鉱物=自然物)の状態に戻ろうとしています。一見硬く閉ざされたかのような印象の金属が、その表面に素材自身がもつ時間性や流動性を表出させる。それは私と素材との確かな距離感を感じさせるものです。そしてその距離感は私の自然に対する畏 怖の念を思い返させます。自分の意識と素材の意識(自分の無意識)との境界に形状や景色が立ち現れ、そこから様々な感情を汲み取り、作品にすることで、観る者に素材に対する原始的な感情を想起させるような作品制作を試みています。
月映オーナーからのご紹介
ARTIST STATEMENT
鉱物として自然界に存在するものを採掘し、不純物を取り除いて精煉し成形されたものが、私たちの身の回りに存在する金属という素材です。そうして作られた金属の表面は、金属にとってとても不安定な状態であり、常に錆 (=鉱物=自然物)の状態に戻ろうとしています。一見硬く閉ざされたかのような印象の金属が、その表面に素材自身がもつ時間性や流動性を表出させる。それは私と素材との確かな距離感を感じさせるものです。そしてその距離感は私の自然に対する畏 怖の念を思い返させます。自分の意識と素材の意識(自分の無意識)との境界に形状や景色が立ち現れ、そこから様々な感情を汲み取り、作品にすることで、観る者に素材に対する原始的な感情を想起させるような作品制作を試みています。
オーナーから
上田さんの作品に初めて触れた時、アンモナイトをイメージする壁面作品でした。原始時代の化石を表現したような作品から、最近は宇宙や天体、自然の風景を連想するような作品が目を引きます。化学反応で着色された模様は、何かわからないでも気になる魅力があります。それは、私たちの心のひだを刺激し源にもどるような感覚があります。 宮永 満祐美